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俺が欲しいもの。
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「か…んっ……ふっ、ざき…く…はぁ…っん…ふ。」
舌を絡ませ音を立てて激しくキスをする。
欲しい。
神城が欲しい。
好き…。
「んっ…ぁあ…はっ、や、やだ!」
神城は俺の胸を叩き、俺を突き放す。
神城の目は涙でいっぱいだった。
それは拒否の意味を表すようで。
「あ…。」
それだけで俺の心はズタズタに引き裂かれてしまった。
神城は俺の事を恋愛として見ていない。
当たり前だ。
男同士なんだから。
俺の中で黒い感情が疼く。
俺はダメであいつはいいのか?
お前の体を触っていたあいつは。
あいつならお前に触れていいって言うのか?
前にも感じた事のある嫌な感情。
自分が自分じゃなくなってしまうような感覚。
そうだ…母さんが死んだ時と同じだ…。
「神崎く…っ!!!?」
神城が俺に触ろうとするが、今度は俺が神城を突き飛ばす。
違う。こんなことしたくない。
やめろ!
体は言うことをきかない。
「どうして…。」
この一言だけが俺が意識を手放す前の最後の言葉だった。
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