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やばい、やばい。遅刻する。
走ったから、遅刻せずにすんだ。
「はぁ、はぁ……」
疲れた。何で朝から走らないといけないんだ。
「チッ」
はぁ。取り敢えずクラス表見ねぇとな。
んーと。俺のクラスは……。
あっ。あった1-Aか。
教室に行かないとな。だるい。
サボりたいが、後が怖いからな。
行くか……。
ーーガラッ
教室に着き、ドアを開けると中に居た奴らがこっちを見て固まった。
しばらくするとヒソヒソと話し出した。
うざっ。直接言う勇気が無いなら黙ってろよな。
周りの奴らを無視して自分の席に座る。
そういやあいつまだ来ないのか……。
メールきてないから来るはずだと思ってると、また教室が静かになり不思議に思いドアの方を見ると、俺が待ってた相手が立っていた。
そいつもこっちに気づき近寄ってきた。
「おはよ。彰」
「おはよ。寝みぃ」
そう言うと大きな欠伸を溢したこいつ、彰とは中学時代からの悪友だ。
「おい。何、普通に隣の席に座ってんだ?」
「ん〜?別に良くね?」
「良くなねぇよ。担任に怒られても知らねぇからな」
「え〜!そん時は庇ってよ」
「やだ。面倒くせぇ、怒られんの嫌なら元の席に座れよ」
「嫌だ。折角、同じクラスになれたのに、席が遠いとかあり得ない……」
「仕方ないだろ。俺は鈴原で、さ行、お前は風魔で、は行なんだから」
「分かってるけどさ〜、やっぱ近くがいいじゃん!」
「分かった、分かった。好きにしろ」
「それより理央聞きたいんだけど」
こいつ、軽くスルーしやがった。
はぁ……。朝から走って疲れてんのに、こいつの相手してると更に疲れた気がする。
「なんだよ」
「今日は学校来るの早くね?いつも遅刻して来るかサボってんのに」
チッ。余計な事に気付くんじゃねぇよ。
「あ?別に良いだろ?早く来ようが来まいが俺の勝手だ」
「そうだけどさ。理央が早く来るなんて珍しいじゃん。明日は、天変地異でも起こるんじゃねぇの?」
失礼にも程があんだろ……。
それに、ホントはサボるつもりだったのに、兄貴が行けって言うから来ただけだし、やっぱ来るんじゃなかったな。
「起こるわけねぇだろ。バカか」
「バカじゃねぇし」
そうなんだよな。
こいつ、髪の毛は藍色だしピアスは付けてるし制服は着崩してるし、見るからに不良だし、授業は聞いてないし、ノートも取ってないのに毎回テストは10位以内に入ってる。
授業とピアスに関しては俺も人の事言えないが……。
とにかくこいつは、あり得ないくらい頭がいい。
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