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「理央。蓮さんあんまり怒られなくて良かったな……」
「あぁ」
彰と2人でコソコソと喋る。
「お二人さん。コソコソ喋っているが全部聞こえてるぞ」
「「えっ」」
あっ。彰と被った。
「ふっ。本当に仲がいいな」
「「あぁ」」
あっ、また被った……。
「お前らが仲良いのは良く分かった。帰ったら入学祝いするぞ」
「だとよ。理央、良かったな」
「は?何がだよ」
「ご馳走嬉しいくせに」
「嬉しくない」
「えっ。理央、嬉しくないのか?」
兄貴。そんなしょんぼりするなよ。
仕方ねぇな。
「兄貴が作ってくれるんだから、嬉しいに決まってんだろ」
「「……」」
なんだ?2人とも固まって何も言わない。
なんか変な事言ったか?
「おい……」
兄貴、彰と続けたかったが、遮られて言えなかった……。
「「り、理央がデレた!」」
な、何言ってんだ?
「は?意味分かんねぇ」
「理央は分からなくていいぞ」
「天然は時に怖いね。蓮さん」
「ああ。理央が可愛い過ぎてツライ」
俺、男だぞ。可愛いなんて、兄貴おかしくなったか?
「兄貴。俺、男だぞ」
「知ってる」
「可愛いくないぞ」
「えっ。理央は可愛いと俺も思う」
彰まで……。
「兄貴、彰」
「「ん?」」
「目、悪いの?眼科行く?」
「——……理央。俺ら別に目は悪くないぞ?」
「そうそう。蓮さんの言う通り目は悪くないよ?」
え?じゃあなんで可愛いって言うんだろ……。
俺は頭の上にハテナを浮かべる。
「だから、理央は分かんなくていいの」
「そうだぞ。分かんなくていい」
理央と兄貴がそういうから、それでいいのか?
「分かった」
「理央、意味わかってないでしょ」
「うん」
「はい。この話はおしまい。ここで終わらせないと永遠に続きそうだ」
兄貴にそう言われて返事をする。
「「分かった」」
あっ。また彰と被った。
「ふはっ。本当に仲が良いな。よし!帰ったら、ご馳走いっぱい作るからいっぱい食べろよ〜」
「だって理央。いっぱい作ってくれるって」
「だから?」
「いっぱい食べないの?食べないなら俺が理央の分まで食べちゃお!」
「むっ。いっぱい食うもん」
「「……可愛い」
「ん?2人ともなんか言ったか?」
ボソッとなんか言われた気がするが、聞こえなかった。
「いや、大した事じゃない」
「理央は気にしなくていいよ」
「そうか?」
「あぁ」
そんな会話をしながら俺たちは家に帰った。
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