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「ああ!ずっと言ってた片思いの相手って子が由良くんだったのか。ああ、確かに怜一君が話していた通り美人な子だねえ」
「そうなんですよ。凄く綺麗なんで参っちゃいます」
そう言って篝は照れ臭そうに笑った。
綺麗だなんて……。
綺麗というのは、元来篝の様な人の事をいうのであって。
俺自身、自分が不細工だとかは思っていないものの残念ながら綺麗ではないと思う。
自分で自分の評価をするのであれば、中の中ってところだろう。
反して篝は誰がどう見ても上の上だ。
俺は篝の横顔を恨めしそうに見つめる。
こんな造形美、どうやったら生まれてくるのか…。
「どうしたの?由良」
「いや……美人なのは怜の方なのになって思って」
「俺?まあ…酷い顔してるとは思ってないけど、美人ていうのは由良みたいな子を言うんだよ。ね、マスター?」
篝がマスターに話を振ると、マスターはうんうんと頷いてみせた。
「あれだね。怜一君は格好良い美人で由良君は可愛らしい美人っていうのがしっくりくると思うけど」
……ふむ。
なるほど。
まあ、確かに篝は可愛い系では無い。
だからといって俺も可愛い系では無いと思うけれど……。
昔からよく言われるのは、中性的だとか何とか。
それにしても、マスターは男同士という奇異な事実を目の当たりにして嫌悪感や驚き等は無いのだろうかとマスターに視線を送った。
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