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6−2
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いつもの服装に着替えた鬼塚と。
さっきまで修平が寝ていた布団の上に、ふたりで向かい合って座っている。
「幽霊・・・・じゃないよね。」
しばしの沈黙をやぶって、修平が切り出した。
「ちゃう」
かぶりをふる鬼塚。
「座敷・・・わらしとか?」
「ちゃう。・・・泉君も古いの知ってんなあ。」
「うちの大学の学生?」
「・・・・。」
「桜荘の住人?」
その質問には大きく頷く鬼塚。
修平のため息に必死な顔を向ける。
「ほんまやで。」
「何号室?」
「・・・・・。」
「なあ、オニ。」
「・・・・。」
しばらく、唇をかんで俯いていた鬼塚は意を決したように顔をあげた。
「僕、ほんまは・・・。」
突然、鬼塚が雷に打たれたようにびくりとした。
飛び上がるように立ち上がる。修平は驚いて鬼塚を見た。
鬼塚の耳が、獣のそれのように動いた。
「泉くん、来て!一緒に来て!」
「えっ?」
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