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執事。エドワードの悪戯
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「エドワードさんっ⁈」
「にゃあ」
「ま、魔法でそんなこともできるんですねっ‼︎」
皆様こんにちは。
私エドワード・J・フラーと申します。
只今、部屋に迷い込んだ黒猫に興奮気味に話しかけていらっしゃいます、発想もお可愛らしいライル様に仕えております。
皆様、どうしてこのような状況になったのかと不思議にお思いのことと思います
が
実は私もよくわからないのでございます。
私がライル様のご入浴の準備を終え戻ってくると、あの黒猫は既に私でした。
「僕、本で読んだことがあります!猫さんになって人間の姿では入ることのできない魔法使いの会に参加するんですよねっ⁈」
「にゃぁ。」
「うわぁっ!やっぱり!すごいな、すごいなぁ‼︎」
…とりあえず可愛らしいので影ながら見守っている次第でございます。
「…あ、あの。魔法使いの会はどのくらいかかるんですか?ここから、遠いところですか?」
おや、様子がおかしいですね。
「お、お仕事なのはわかります!僕が一緒に行けないことも。でも…」
それまで楽しそうだったライル様が、不安そうにうつむかれてしまいました。
「その、…できれば、早く、帰って来て欲しいですっ…」
「、!」
あぁ
そうやってあなたは私の心を捉えてしまわれるのですね。
「ご、ごめんなさいっ!わがままですよねっ」
「いいえ、わがままだなんて」
「っ!」
「私の大切な王子様の言葉とあれば、いつだって欠席することができるのですよ」
私の声に合わせたかのように、黒猫は私の方にやって来てくれました。
「…あなたのお側にずっといると約束いたしましたから」
「っ、エドワードさんっ」
人間の姿に戻った私を見上げて、ライル様はあの可愛らしい笑顔で笑ってくださいました。
「ありがとうございますっ!僕、いつもエドワードさんに楽しいことや嬉しいことを貰ってばかりで、お返しがしたいのに」
「お返しだなんて。」
「でも、」
「ライル様が毎日笑っていらっしゃるだけで私は幸せなのですから」
そう言うと、ライル様は少し考えられると、
「じゃあ…ありがとうございますの気持ちだけ、」
私の側に来られ、背伸びをされると、私にギュッと抱きつかれたのでございます。
「…いつもありがとうございます、僕はエドワードさんが大好きです。」
「…ライル様」
あぁ、
あの黒猫に感謝しなければなりませんね。
なにか美味しいものでも差し上げましょうか。
ー後書きー
ライル様は一体どんな本を読まれたのか…笑
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