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はだかの王子様35
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「いやぁ!ライル様、すっかり大きくなられて!しかしまぁ!お美しい!」
エドワードの治療をした、医者だという大柄な男は、ライル王子の背中を豪快に叩いて笑った。
「あ、あの、どこかでお会いしたことが?」
「はいはい!そーなんですよ!ライル様がお生まれになってすぐでしたから、ライル様は覚えてらっしゃらないでしょうが!いやぁ、あなた様には皆元気を頂いて、もうこいつなんかあなた様にメロメロで!」
「ユーフォリア!」
エドワードの鋭い声が入り、ユーフォリアと呼ばれた男がつまらなそうに短くため息をついた。
「かぁぁぁっ!お前そういう面白くないところ変わんねーなぁ!本当のことなんだからいいじゃねぇか!」
ユーフォリアの大声にエドワードはワザとらしく耳を塞ぐ。
「ライル様、この礼儀を知らない男のことは気にせず、」
「っ…//メロメロ…?」
顔を真っ赤にして俯くライル王子を見て、ユーフォリアは水を得た魚のよう嬉しそうにニンマリした。
「ええ!そりゃもうメロメロのデレデレですよ!ありゃぁアリア様より過保護でしたね!抱っこの仕方がどうとか、ミルクのやり方がどうとか、まぁ兎に角うるさいのなんのって!」
「…おい、いい加減にしないと違う医者に変えてもらうぞ」
「ははーん、残念だったな!俺は腕のいい医者だ。お前の治療に専念するようにとフラーさんから言われてるんだ、俺はお前が完治するまでいなくならないぞーー」
「腕がいい医者は完治させるのも早いんだ、まだ痛みがある。お前はヤブだろ」
「カッチーン!痛いのはお前の精神力の問題だっつーの!」
「まだ完治していない患者に大声で怒鳴るなんてやっぱりお前はヤブだ。」
「…ふっ、ふふっ」
「「ライル様?」」
「あ!いえ、すみません。笑っちゃったりして!…なんか、僕嬉しくて。僕といる時のエドワードさんとは違った面が見れて、なんか、新鮮だなぁって」
慌てるライル王子に、ユーフォリアとエドワードは微笑んだ。
「やっと、ライル様の笑顔がみられましたね。やはり、ライル様は笑っていらっしゃるお顔が一番でございます」
「おー、またそんなキザったらしいこと言いやがって、鳥肌が立つだろ!せっかくライル様のかわいー笑顔が見られたっつーのに」
「あ…ぼく、」
ライル王子は微笑む2人を見て恥ずかしそうに笑った。
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