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タッグ(遥side)
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翌日の朝礼で部長が
「今日から俺は桜庭とタッグを組むことにした。異論が有る奴はいるか?」と社員に尋ねた。
異論がある人は当然ながらいなかった。
1人ぐらいいても良かったのになぁ。
その日から僕と部長はタッグを組むことになり、【タッグ】という名のスパルタ教育が始まった。
大量の書類整理。営業は回ってこない。
営業の方が楽なのになぁ。
そんなことを思いながら
カタカタとキーボードを操作する。
ふと手を止めて俯くと、
部長から渡された営業マニュアルが目に入った。
目を通しておけと言われたが、
素直に従いたくはない。
後で捨てとこうかなぁ。
休憩時間になり、喫煙ルームを覗くと
社長と部長が居た。
2人ともこちらに気付いていないようなので、
隠れてひっそりと聞き耳を立てる。
「君は再教育すると言っていたが...
どうかね、桜庭くんは。」
どうせ、まだまだ甘いとか生意気だとか言うんだろうな。
「彼には人を惹きつける魅力があると思います。今日の仕事も新人にしては効率が良いです。
しかし、今日は残業かと。」
意外だった。
部長が、俺に魅力を感じてくれている...?
それに、効率がいい??
その言葉に気持ちが舞い上がった。
午後も頑張ろうと思えた。
嬉しさを噛み締めながらその場所をあとにした。
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