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残業(遥side)
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「桜庭、今日は残業だからな。
残業代は出すから頑張れよ。」
そう言って部長がオフィスを出ていく。
パタンと音を立てて扉が閉まると、
僕ひとりだけがオフィスに取り残された。
頑張らなきゃ。
今日の残業を頑張って、部長に認められたい。
昼間の話を聞いてからか、
僕はやる気に満ち溢れていた。
パソコンに向き合って、
カタカタとキーボードを操作する。
それにしても、すごい量だなぁ。
今日中に終わるだろうか…
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結局終わらずに24時を回ってから、
オフィスに立ち寄ったらしい部長に
「もう上がっていいぞ。」と
声を掛けられて帰宅した。
だけど何故か悔しさがこみ上げて、
帰宅したあとも資料整理を続けた。
そのせいで、その日は一睡も出来なかった。
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