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白色の学校初日。2
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白
というのは嘘なのだけど。
教室の扉をゆっくりと静かに開けていく。
前の方の扉を開けるから必然的にとても目立ってしまうものだ、後ろも多分そんな変わらないと思うけど。
「ん?誰だお前は。今は授業中だぞ……って
お前、転校生の白川か?」
少し髪の毛が心配な男の人が…あ、先生か。
先生が僕を見てそう言ってきた。絶対、こいつ僕のこと覚えてなかったな?僕は少しだけ微笑んで教師に謝る。
「すみません。遅れてしまいました。白川です。」
張り付けた笑顔の仮面を気持ち悪く感じながら教師に礼をする。
教師は僕の顔を見て、態度をコロッと変える。
「お、おぉ。そ、そうか。今度から気をつけろよ。」
「はい。授業を止めてしまいすみません。僕の紹介は授業後に行いますので、授業はそのまま続けて下さい。」
「え、あ、あぁ。分かった。」
これ以上、面倒なことにならないように自分から会話を終わるようにする。
教師はそれに上手い具合に引っ掛かり、会話を終えた。
まぁ、多分、それ以外にも理由があったんだろうなぁ。
生徒の注目を浴びながら、教師が僕の席を教える。
席は窓に一番近い、一番後ろとなった。
目立たない場所でラッキーだなぁ、と思う半分、授業終わりが面倒くさいなぁと、同時に思ってしまう。仕方がないな。
自分の席まで歩いていき、座る。その間、生徒の視線を浴び続けた。
それは全て僕の顔に向かっていた。
そんなにこの顔は目立つのかなぁ?
分からないように僕は軽く自分の頬を擦った。
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