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第6話 トビーとヘンリエッタ夫妻の秘密② ※NLです
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ヘンリエッタ『こ、これが光ってたの?』
トビーとヘンリエッタは石に触れる。
?『石目当てじゃない?』
トビー『え、えぇ…洞窟が光り出す…という噂を聞いただけで…』
?『なるほど…。
それは不死の石と言ってね?…この石に触れたもの、光を浴びたものを…不老不死にさせるよ。』
ヘンリエッタ『う、嘘?!』
?『でも、今頃忠告しても遅かったわね…。
アナタ方はこの光を浴びてしまい、この石にも触ってしまった…。』
トビー『そ、それで僕達はどうなるの?』
?『不老不死になってしまった。だから、今のアナタ方の年齢のままずっと…。』
ヘンリエッタ『そ、そんな…』
?『ふふ…そんなに怖がることはないわ。』
トビー『…そんな事より、アナタは一体…』
?『私は大昔に、この石を作出した…神社の巫女。』
トビー『不死の石を作った…?!』
?『私の種族は皆、生まれつき…不死の力を持っていた。
しかし、不老不死と言うだけで周りから避けられ、差別を受けて来た。』
ヘンリエッタ『そんな昔から人種差別があったのね…』
?『周りの人々に、人種差別を行ってきたものの為に…この石を作ってくれと頼まれた。
しかし、そんな無意味な事をしても何もならない。反対はした…けど受け入れてはもらえず…』
トビー『それで、結局…作ってしまったと?』
?『えぇ。
だから、私はこの地を借り…この石の封印をしてきた。
しかし、何時しかこの石の光が強くなり…アナタ方の噂の種となってしまいました。』
スックッ
ヘンリエッタ『ど、どこへ?』
?『戻ります。日本に…。』
トビー『日本から来た方だったんですね?…あの、差支えがなければお名前を…』
巫女『私?
……私は、白江巫女。さっきも言った通り、大昔に神社で巫女をしていたの。』
ヘンリエッタ『名前も巫女なんですね?』
巫女『えぇ。
でも、ここで会った事は内密に…。それでは、サヨウナラ。』
そういうと巫女は持っていた石を掲げる。
パァアアアッ
ヘンリエッタ『きゃぁあああ!』
トビー『うあぁ!』
―そして、その光に包まれると。
外は明るくなり、朝を迎えていた。そして、いつの間にか洞窟の入り口で倒れていた。
トビー(なんてことがあったなぁ。懐かしい!)
トーマス「そう言えば、トビーとヘンリエッタは何でソドー島の路線で働き始めたの?」
トビー「え?」
トーマス「前まで、トビー路線って言う所で働いてたんだよね?」
ヘンリエッタ「そうねぇ…。ハット郷校長に誘われたのよ。
…トビー路線も廃線になるって決まった時に、偶々ハット郷校長が私達の所へやって来たの。」
トーマス「校長先生が?」
ヘンリエッタ「えぇ…。」
30年前 トビー&ヘンリエッタ 結婚歴5年目の春。
トビー『…皆、バスやトラックの方に行ってしまった…!
皆の足になれるよう、この路線を作ったのに、全く意味がない…っ!』
ヘンリエッタ『と、トビー…』
トビー『ぼ、僕達が…不老不死で、歳を取らない所為なのか?!』
ギュッ
ヘンリエッタ『ご、ごめんなさい…
私が洞窟に行こうだなんて言わなかったら…』
トビー『…いや、君の所為じゃない。…うぅん。誰の所為でもないよ…。あの人も。
ただ、復讐の道具を作らされるために利用されただけなんだ。』
グッ
トビー『仕方がない。この路線は閉鎖しよう。…僕も32だ。潮時なのかもしれない。』
ヘンリエッタ『わ、私達まだ30代よ!?早すぎるわ!』
トビー『で、でも…皆はこの路線を必要としてない。』
ヘンリエッタ『まだ…行けるわ…っ』
?『おっほん!』
トビーとヘンリエッタはお客様が居る事に気づかなった事を恥じる。
トビー『す、すみません!この路線は、もう…』
トビーは顔を真っ赤にさせる。
?『いや、恥じる必要はない。』
トビー『あ、あの…すみませんが、アナタは?』
?『あぁ、すまないね。私はこういうものだ。』
スッと太った紳士は名刺を渡す。
トビー『トップ・ハム・ハット郷…ソドー鉄道局長兼ソドー学園校長長?』
ハット郷『あぁ。
私はここからさらに東に行ったところにあるソドー鉄道の局長をやらせていただいている。』
トビー『そ、そんな偉い方が何故、このような場所へ?』
ハット郷『この路線が気に入った為、視察に訪れていたんだが…
どうやら、廃線が決まってしまったようだな?』
トビー『えぇ。』
ハット郷『だったら、どうだ?私の所に来て、副局長として働いてみんかね?』
トビー『ぼ、僕がですか!?』
ハット郷『あぁ。
お隣の婦人もどうかね?私と共に、ソドー鉄道の未来を貢献しないか?』
トビー『でも、いいんですか?局長…僕達の様な田舎者が働いても…』
ヘンリエッタ『そ、そうですよ!』
ハット郷『聞くところによると…君達夫妻は、不老不死で歳を取らないそうだね?』
トビー&ヘンリエッタ『『!!!』』
ハット郷『はっはっはっ!そう、身構えるな。
別に、君達の事を馬鹿にしているわけではない。私は、君達の働く姿を見て、感動したんだ。
だから、こうして不老不死など関係無く誘っているわけだ。』
トビー『あの、考える時間をくれませんか?』
ハット郷『あぁ。じっくり考えたまえ!
名刺に電話番号が書いてあるから、そこに電話してくれ。それでは、いい返事待ってるぞ。』
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