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「寿様!」
庭から物音が聞こえなくなって、心配して庭に来てみたら皇子と寿が二人で仲良く顔を寄せあって寝ていた。
そんな光景に思わずクスッと笑って、タキの表情が綻ぶ。
(誰かとお昼寝をする寿様の姿を初めて見ました…)
寿の無防備な寝顔。
寿自身は気付いてないようだが、この無防備な寝顔が寿が皇子に心を許している何よりもの証拠。
(皇子と出会えて良かったですね、寿様…)
今以上に表情が綻びそうなったが、タキは強い視線を感じて、表情を元に戻す。
この強い視線の持ち主はコウだ。
この城に来た当初、タキがこの城の構造を自分の目で確かめたくて城を見回っていたら、いつの間にかコウが後ろをついてきていた。
いつもそうだ。
タキの部屋には入ってこないものの、ひと度、部屋から出るとコウはタキの後をいつもついてくる。
今だってそうだ。
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