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ドア
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琴音は外窓から店内をこっそりと覗き込むと、お客さんはもういなかった。
店の中には店員らしき若い男性二人が楽しそうに喋っている。
琴音は遠目だが店の雰囲気が良さそうでほっと胸を下ろす。
(‥良かった。おばさん達が火花散らしているようなところじゃなくて…)
今の琴音の立場を考えると職場の雰囲気がどうこう言っている場合じゃない。
だけど、ギスギスしていておばさん達の勢力争いしているところよりも和気藹々としている方がいい。
琴音はこっそり店内を見ていたはずだったのに、一人の店員らしき男性とふいに目が合ってしまう。
(‥あ…)
覗き見をしていたのがばれて、琴音はばつが悪くて咄嗟に視線を外してしまう。
(‥やばい!バイトの面接してつもりなのにっ…!)
もう一度視線を上げて店内を伺うと、店員らしき男性二人が琴音を指差して、何かを会話をしている。
(…、うっ…。…よしっ!!こうやったらバイトの面接をお願いするしかないっ!元々お願いする気だったんだしっ!!!)
琴音は心の中で気合を入れて一歩、歩み出してドアに手を掛けるがドアはなぜか開かない。
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