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「違うよ、葵と都明と僕が面接官じゃないよ。面接するのは翠だよ。翠っていうのは、ここのオーナー。だけどもう合格だよ」
琴音の心を読んだみたいに京が答えてくれた。
「‥え?……ああ!!…ありがとうございます!」
(ああ、そういうことか!)
きっと面接を頑張ってね、っていう意味で、もう合格だよ、と励ましてくれているのだと琴音は思う。
葵もそういう意味合いで言ってくれたのだろう。
(見知らずの俺を励ましてくれるなんて、都明さんと葵さんと京さんって本当にいい人だな…)
琴音は感動に浸る。
すると京が声を出して笑い出す。
「あははっ!面白いね、琴音は!僕が励ますつもりで言っているんじゃないよ。ねぇ、都明?」
「ああ。もう働いている姿が見えているしな。翠に急に、部屋に案内するからついてきて、と言われて琴音は戸惑うぞ」
都明は無表情のまま答える。
「あははっ、翠らしいね。バイトの面接を受けに来ているんだからはじめに合格!って言ってあげないと、そりゃ戸惑うよ」
京と都明の会話を聞いて首を傾げる。
琴音は二人の会話の内容についていけない。
(俺が戸惑う…?)
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