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なんで
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だって琴音には帰る家がない…。
(やばい、どうしょう…!)
条件がいいバイトなのに落ちるなんて絶対に嫌だ。
(でも、履歴書がないし…。…あ!その前に履歴書買うお金もないっ!……うう、やばい、大ピンチ…!!)
琴音の所持金はゼロ。
履歴書なんて買うお金なんてどこをひっくり返しても出てこない。
琴音は焦ってしまう。
「あ…、えーと‥、あー、と…、えー、…、あの……、」
琴音は考える前に口を開いてしまったが、やっぱり言葉は出てこない。
「だから別にいいって。あ、後で書類に記入してもらうから。家がないんだったらここの住所でいいし、お前の保証人は俺でいいしな。ああ、そうだ、所持金がゼロなら前借りもあるからな」
「…。…なんで…、それを…?」
まるで琴音の現状を知っているみたいな言い方だ。
確かに今の琴音にはちゃんとした家もないし、所持金もゼロだ。
家がないことは前に住んでいた家のご近所や友達も知っていることだけど、所持金がゼロになったのはついさっきの出来事だったので誰も知らないはず…。
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