アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
警察
-
その時、顔見知りのご近所の人がいて声を掛けられた。
琴音くん大変だったわね、さっき消防署の人達がついにさっさ鎮火してくれたのよ、
と教えてくれる。
琴音はまずご迷惑お掛けしました、と頭を下げて、
それからそのご近所の人に両親の居場所を聞くと、ご近所の人は困ったように視線を逸らされた。
その瞬間、琴音は嫌な予感を全身で感じ取った。
でも琴音はその嫌な予感を首を振って打ち消して、とにかく両親を捜そうとした時、警察の人と消防の人に声を掛けられてそのまま警察で事情説明を受けることになった。
火事は琴音の家で起こり原因は台所の火の不始末だった。
すぐに火が燃え移って一気に火が燃え上がってしまったらしい。
琴音の家は全焼だったが隣近に一切被害がなかったのは奇跡だ、
と言われてそれだけは本当に良かった、と琴音は心から一安心する。
それから警察の人は言いにくそうに琴音に静かに告げた。
『…両親は寝ていて火事になっていることに気づくのが遅かったんだろうね。……、キミの両親は火事で亡くなってしまったんだよ…』
(?)
はじめ何を言われているのかわからなかった。
やっと数秒が経って、やっと言われた言葉は理解できたが琴音にはまったく実感を持てなかった。
だって夕方は笑顔で見送ってくれたのに真夜中になって亡くなりました、
と言われても信じられない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
33 / 219