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ケーキ屋
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葵にそう聞かれても琴音は頭を傾げるだけだ。
まだ、ということは何かヒント的なものがあったらしい。
(‥見当もつかない…)
琴音は考えてみるが、全然わからない。
「ま、考えるのはそこまでにして、悪いが詳しいことは後だ。今から客人が来るんだ」
翠は渋面を作った。
その表情で翠があまりその客人を歓迎していないことはわかる。
「客人‥?」
「そう。俺達の特技を使って裏稼業みたいなもんをしている」
(…裏稼業みたいなもん?ああ!裏稼業しているからこんな大きな家に住めるんだ…)
それなら納得できる。
琴音の勝手な想像だが、駅前にあるといえども小さなケーキ屋がこんな豪邸に住めるのが不思議だったので裏稼業で稼いでいるのなら、こんな豪邸に住めているにも納得できる。
「お前、ケーキ屋だけでこんな豪邸住んでいる奴は日本中いっぱいいるぞ。それにここは昔、俺が現金一括払いでこの豪邸を建てたからな」
(‥げ、現金一括払いってすごい大金なんじゃ…)
所持金ゼロの琴音にはそれは想像できないほどの額を払ってこの豪邸を建てたのだろう。
(‥絶対に金額は聞きたくない…)
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