アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
未来
-
「でねでね、都明は未来が見えてしまうんだよっ!」
葵が都明の特技も教えてくれる。
(未来…?ああ、都明さんの特技って、未来が見えてしまうことなんだ!)
琴音が都明を見ると、無表情で頷いた。
(あ‥、そういや俺、都明さんに…)
「…俺、パティシエになると言われました!」
(って、ええー!ってことは本当に俺、パティシエになるのか‥?!)
特にケーキを作りやおかし作りに興味がなかったので、パティシエになると言われて琴音は思い切り戸惑ってしまう。
(本当になるんだろうか…?)
都明を疑う訳ではないが、今まで学校の調理実習でクッキーを作ったことがあるだけだ。
しかもその調理実習では同じ班にお菓子作りが得意な子がいたので、ほとんどその子が中心となって作っていたので、琴音の役目はオーブンの温度を見張る係りで、いてもいなくてもいいような役割だった。
そんな自分が本当にパティシエなんてものになれるのだろうか。
(パティシエって器用じゃないとできない職業だよな…)
特に無器用な方でもないと思うが、だからといって特別器用でもない自分がパティシエになるなんて信じられない、というのが本音だ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
62 / 219