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有名
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「そんなことないわ!この人達はよく当たるってすごく有名なのよ!一回パパも見てもらって褒めてたわ!」
「ま、有名になりたくて有名になった訳じゃないけどな」
翠がため息まじりに呟く。
「…って、舞ちゃんのパパ、僕ら見たっけ?」
葵が京と都明に聞くが、二人とも首を傾げる。
どうやら覚えてないらしい。
「俺が当たらない!って言ってるんだろうがっ!」
急に真貴の言葉が乱暴になって、舞の手を思い切り引っ張る。
「い、痛い…!」
舞が声を上げるが真貴はやめない。
痛さで舞の表情が悲痛に変わる。
見るに見かねて琴音が口を開こうとしたが、その前に翠が口を開いた。
「まぁ、待てよ。憑いているといえば憑いているから、それをとってから帰っても遅くはないんじゃないか?」
翠が立ち上がると、京と都明と葵の視線が一気に翠に集まる。
「断るっ!」
真貴が唾を飛ばしばがら翠の申し入れを力強く断る。
「ああ。そう?なら俺達は話しを聞いただけで、一億円儲けたからいいけど?」
真貴が悔しそうに下唇を噛んで、乱暴に舞の手を離した。
「素直なことで」
翠はクスリと笑う。
「じゃあ、とってやるよ」
「…翠、またオーラが自虐的になっているよっ!」
「…ハァ。翠、何言っているの?翠ならこいつがどう思っているかわかっているでしょ?」
「翠、わかっているのか?一番傷つくのは翠だぞ?」
ずっと下を向いていた花清まで顔を上げて、首を振る。
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