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「ああ。大抵の人間は天国にいる人間に逢いたい、とか、声を聞きたい、って自分の気持ちを一番に押し付けてくる…。誰も故人のことを考えてない。けどお前は故人を一番に想っている」
「…うーん、‥でもそれだけ皆死んだ人を愛していたんですよ。天国で元気している、って聞えば気持ちも収まるんじゃないんですか?」
「いーや!そういう奴は故人に自分に対してアドバイスが欲しいだけだったりする。故人を想っている奴は少ない…」
(そ、そうなのか…?)
「お前は故人の幸せを願っているのは偉い。それが本当の愛っていうやつだ」
自分の両親なのだから亡くなっていても、幸せを願うのは当たり前なことだ。
(他の人は違うのか…?)
「後はお前が楽になるだけだな」
「…え?」
琴音は聞き返すが翠は微笑むだけだ。
「ねぇねぇー、琴音は僕達のことどう思ったー?この人達気持ち悪い、とか、反対にすごい!とか思ったー?」
葵が唐突に琴音の下から覗き込んで聞く。
(気持ち悪い…?)
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