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舞と真貴
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「ねぇ、翠のこと気にならない?」
舞専用車の中で舞が真貴に聞く。
電話一本すれば、舞がどこにいてもすぐに迎えにきてくれる舞専用の車だ。
「全然。あんなのインチキだろう」
真貴が不機嫌そうにスマホをいじりながら答える。
「そんなことないわ!直接聞いても話題変えられたし…。だから私、翠のことをさぐってみようと思うの。真貴はどう思う?」
「舞がしたいならすれば?俺には関係ねぇし」
スィエロにいた時は舞に強く言われて嫌々猫を被っていたが、本来の真貴は言葉が乱暴で冷たい。
真貴は舞の問いに適当に答えてスマホから急に顔を上げる。
「あ。ここでいい」
「え?‥」
「ここで止めろよ!」
「え、でも…、」
「運転手さーん、ここで止めて下さーいっ!」
真貴がそう言うと、車はすぐに止まった。
「舞、今いくら持ってんの?」
「え?」
真貴は舞の返事を待たずに、勝手に舞の鞄を開けて財布を見つけてお札だけを抜き取る。
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