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とれてない
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「三万か…、少なねぇな‥。見ず知らずに一億円やった奴が三万円って有り得ねぇ…!こっちは嫌々行って、インチキな奴に除霊までされたんだぞ?ふっざけんなっ!!」
真貴が独り言のように呟くが、舞にも聞かせているようだった。
真貴は不満そうに三万円をポケットに入れる。
そして真貴が舞に向かってニッコリと微笑む。
「じゃっ」
真貴はさっさと車から下りていく。真貴を下ろして車は発車する。
(まただ…)
これはいつものこと。
真貴はいつも舞からお金だけを取って、舞とは別れてどこかに遊びに行ってしまう。
いつものことだけど涙を上げてくる。
だけどこんなことで泣くなんて惨めすぎる。
「疫病神とれてないじゃない‥」
そう悪態をつく。
もし疫病神が憑いてきてそれがとれたら真貴が変わるかもしれない。
そんな一縷な思いがあった。
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