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わかっているけど…
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『除霊したからって、あいつが変わるはずない、って。お前もバカじゃないからわかっているはずだ。一縷な思いでここにやってきたのに残念だったな』
(‥わかってるわ。わかってるけど…)
顔を上げて窓から外を見ると街のネオンがいつも以上に眩しい。
ふと舞は真貴が開けていった鞄を見る。
鞄の上には真貴が堂々と中身だけを抜き取った財布が無造作に置かれていた。
(あ‥!)
そういえば翠は鞄の中に小切手を入れるな、と言っていた。
もし鞄の中に入れていたら、真貴に見つかって持っていかれていたかもしれない。
舞は思わず小切手の入っている胸ポケットに手を当てた。
(すごいわ…!)
翠に今以上に興味が湧く。
翠は真貴にはお手上げだと言っていたが、でもこれは翠の知らない能力に真貴を託せば何とかなるかもしれない。
まだ望みがあるかもしれない…。
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