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笑顔
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(あんなに楽しかったのはお父さんとお母さんが生きていた以来だな…)
さっきの夕食を思い出して、琴音は笑顔になってしまう。
翠はご飯が終わるとさっさと自室に戻ってしまった。
琴音が片付けを手伝おうとしたら、花清がちゃんと片付けやってくれるし今週は当番で都明が手伝うからいいよ、と葵に言われて少しの間葵と京のどうでもいい話を聞いていた。
なぜか葵と京の二人の話題はコーヒー派か紅茶派で激論が交わされていた。
葵はコーヒー派で、京は紅茶派。
琴音は飲めたら、何でもいいタイプなので二人の意見をうんうんと聞くだけだ。
コーヒーは苦い!とか、紅茶の方が苦い!などかなり幼稚さが見える言い争いが延々と続いていた。
琴音はこの言い争いをどう収めていいのかわからず困惑していると、
すると都明が琴音にあの二人は段々とヒートアップしていくから今のうち部屋に帰った方が身のためだ、と助言してくれた。
琴音は京と葵にばれないようにゆっくりと部屋に戻った。
葵と京は言い争いに夢中で琴音が席に立っても気づかないほど、言い争いはヒートアップしていた。
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