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ウケ
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「あれ?今日は一人なんだ?いつもの友達は?」
「っていうか聞いてよっ!今日、友達とマジケンカしてありえないんだけど…、」
京はうんうん、と笑顔で頷いて女子高校生の話を聞く。
「ああ、だからチョコレートな気分なんだ?そして仲直りしたい、って思っているよね?」
「…どうしてわかるの‥?」
女子高生は不思議そうに尋ねる。
京は思いきり営業スマイルで微笑んだ。
「だって、僕にはキミの気持ちなんてお見通しなんだよ?」
女子高校生の甲高い声が店内に響いた。
それを見ていた琴音が首を傾げる。
「…あれ?京さんウケを狙って言ったのに女子高校生さん、喜んでしまいましたね?」
「あれはウケを狙っているんじゃない。喜ばすために言っているんだ」
翠が笑いを堪えながら教えてくれる。
「‥え?…ああ、そうなんですか。ウケを狙ってはないんですね…」
京は心が読めるから、お見通しだよ、と言っていても嘘はついてない。
ただちょっと気障な台詞だったので、琴音はウケを狙ったのだと勘違いしてしまった。
「京は特に十代の女の子に人気がある。スィエロでは気軽に店員と話せることをウリにしているからな」
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