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ケーキ
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「ああ!店員さんと気軽に話ができるのはいいことですよね!」
琴音は言う。
今度は二十代のОL風の女性がケーキを見ながら悩んでいる。
今度は都明が声を掛けた。
「うーん、迷うな…」
「今からホームパーティーに行くのか?」
「え?…そうなの。よくわかったのね?」
女性は驚いた様子で都明を見る。
都明は女性にじっと見つめられても表情を変えることもなく、淡々と答える。
「だってあなたを見つめていると楽しそうにしているのがわかったから」
女性の頬が染めるが、都明は特に気にした様子もない。
「そのホームパーティー、人数少ないんだろう?だったらタルトポワールキャメルはどうだ?洋ナシを蜂蜜でソテーしているから甘みに深みが出ていて、食後には食べやすいと思うぞ」
女性は微笑む。
「前も都明さんのすすめてくれたケーキ持っていったらすごく喜んでくれたの。…じゃあそれ、六個下さい」
「ありがとう」
都明がはにかんだ笑みを見せると、またその女性のハートを掴んでしまう都明だった。
「先に言っておくが、都明の台詞もウケ狙いで言っているんじゃないからな」
「わかっています」
琴音もやっとどんな感じでケーキを売っているか何となくわかってきた。
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