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刃物
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(え?そんなことを言ったら襲いかかるんじゃ…?)
都明がそう叫ぶと、真貴はピタっと動きを止めて舞がいる反対方向に振り向いて刃物を振り翳す。
(‥え?)
それはあまりにもあっという間の出来事だった。
翠が右手を切られて、右手がすぐに真っ赤に染まった。
「翠さんっっ…!!」
「右手か…。右手で良かったのか、これは?」
翠がそう呟いて、真貴が持っていた刃物を勢いよく蹴り飛ばして、真貴に馬乗りになる。
その瞬間、舞は恐怖とショックと心労のためその場に倒れこんだ。
花清が舞の元に行って声をかけるが返事はない。
花清は慎重に舞を背負う。
お、俺の部屋に寝かせてくる、と言って花清が舞を背負って二階に行く。
舞はこの部屋にはもういない方がいい。
翠がクスっと笑う。
ここからじゃ翠の背中と真貴の足しか見えないので、二人の表情はわからない。
「‥いいね、霊感が特技って…。都明が舞に襲い掛かるって言ったら絶対に舞は襲わないって、わかっていたから。天邪鬼だねー」
だから都明が叫んだのだ。
(そうだよな…)
わざわざ舞を危険な目に合わせないだろう。
琴音が一人で納得いったように頷く。
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