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チョコレートケーキ
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「あ!冷蔵庫にチョコレートが余ってたから、まかない用にケーキを焼いたんだ。良かったら皆で食べて?」
ケーキは手作りなので、一日しか消費期限は持たない。
一日経って売れ残れば、バイトの子達が食べていいことになっているが、まったくといっていいほどケーキは売れ残らない。
「え、もしかしてわざわざ俺らのために作ってきてくれたんですか?」
優典のお手製ケーキはバイトの子達の間でも人気が高い。
明日真が嬉しそうでどこか申し訳なさそうに聞く。
「いいの!気にしないで。昨日は何だか寝付けなくて…。そういえば冷蔵庫にチョコレートあったなー、と思って作っただけから…」
「店長、もしかして体調でも悪いんですか?もし店長が体調悪いなら、誰かに連絡を取って変わりに入ってもらいますか?俺ら二人でも頑張りますよ?」
弓木が心配そうに聞いてくる。
「いや、そうじゃないんだけど…!」
ベッドに入って瞳を閉じると、宇榮原の顔がずっと頭に浮かんできてまったく寝付けなかった、
なんて弓木に言えず曖昧に言葉を濁す。
その時、カフェ・リノのドアが鈴の音が鳴る。
「あ‥、」
そこにいたのは宇榮原だった。
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