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水差し
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もし明日真が誰かと会っているなら、優典が店の前で仁王立ちしていたら、警戒してやってこないかもしれない。
店先にある花壇の花の手入れをしながら、待とうと思い、水差しを家からもってきた。
店の裏側に水道があるので、いつも花に水をやる時はそこから汲んでいる。
家から水を汲んでくれば良かったな、と空の水差しを見ながら優典は後悔する。
もし、水を汲みに汲んでいる時に相手が来てしまったら意味がない。
なので、しばらくは雑草などを抜いて相手を待つことにした。
(でももし彼女として、その彼女が僕に話し掛けてくれるかな…?)
自分のたてた作戦に一抹の不安を覚えながらも、この作戦がたとえ失敗に終っても、最後まで実行することに決めた。
「ゆーすけちゃんだ!」
声を掛けられて振り向くと、そこにはマンションの住人の親子三人の姿があり、優典に声を掛けたのは子供だった。
子供の手には風船が握られており、風船には有名なテーマパークのゴロが入っていた。
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