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元気
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一人ぼっちで管に繋がれて、ただ病室の真っ白い天井を見るのが嫌で、瞳を閉じていた日々。
そんな時、おじいちゃんや常連さんが来てくれて、会話を聞いているだけで本当に楽しかった。
「僕は退院して元気になった後も、ずっとこのカフェで過ごしていたんです。家には誰にもいませんから」
だから、と優典は続ける。
「このカフェには僕の思い出がいっぱいなんです。…いや、ここにしか思い出がない、と言った方がいいかもしれません。学校が終われば、ずっとおじぃちゃんの仕事が終わるまでここにいたから…」
今、思えば優典が一人でカフェで遊んでいたら、何となく両親が共働きの友達が集まってきて、カフェは段々と子供達のたまり場になっていた。
それを嫌がる常連はいなくて、反対にものすごく可愛がってくれた。
それが優典が店長となり、働いている親を待つ子供の居場所となって、今に至っている。
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