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母
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『実は母に優典さんのことを言ったら、すごく感動して優典さんに一目逢いたいと言っているんです。もし良かったら会ってもらっていいですか?』
優典が戸惑いながら頷くと、ありがとうございます!と携帯を取り出した。
『お母様?』
お母様っ?!
宇榮原の発した言葉に驚いてしまい、弓木と明日真は閉店後の掃除をしていた手が同時に止まってしまった。
優典も瞬きを繰り返していた。
今日は遅いので、宇榮原の母とは改めて後日会うことになった。
母親との電話を切った後、宇榮原は満面の笑みで意気揚々と言った。
『母は、俺は五男坊だから家のことは考えずに人のために生きて、好きな男の人と共に人生を歩みなさい、って言ってくれました』
その言葉の優典の返しが、
『働く前から、そこまでカフェ・リノのことや住み込んでいるバイトの子達のことを思ってくれてありがとう。でも人生をかけて、このカフェ・リノと歩むのは僕の役目だから。宇榮原さんはもっと気軽に楽しく働いてくれたらいいよ』
だった。
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