アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
色恋
-
明日真は宇榮原に思い切り舌を出して、弓木は何もなかったように仕事をする。
「ぜっーたい引っ越ししてやる…!」
地を這ったような怨霊な声音に、明日真と弓木はぶるりと背筋を震わせた。
あの宇榮原のことだ。
近々、何かしらの理由をつけて優典の自宅に引っ越ししてくるだろう。
そうなると優典の家の中が一段と騒々しくなるのは、目に見えている。
弓木は手を動かしながら、内心で深く嘆息をつく。
店長も早く宇榮原さんの気持ちに気付けばいいのに。
鈍すぎるな…。
あ、でもそうなれば、家の中が色恋でうるさくなるか?
でも宇榮原さんが引っ越してきたとしたら、明日真とケンカしてうるさそうだしな…。
でも、まぁ家の中が色恋でうるさくなろうが、
宇榮原と明日真の喧嘩でうるさくなろうが、
「まぁ、どっちにしろ店長の家が防音で良かった…」
と弓木が誰も聞こえない声で呟いたのだった。
おしまい
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
100 / 100