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父親が亡くなってしばらくは夢に父が現れ仕事にとらわれず父と遊んでいる夢を見ていた。
それがいつしか見なくなっていきだんだんと忘れるものかと思っていた声すらも思い出せなくなっている。
『父さん!!父さん!!いかないで!!俺を一人にしないで!!!』
『残念ですが…。』
『そんな……。』
父さん…
「…ん……れん…蓮!!」
「…………なに。」
「何じゃねーよ!もう一時限目も終わったぞ!」
え、俺そんなに寝てたのか…。
「もー!黒崎先生が起きたら職員室に来いだって…って蓮なんで泣いてんの!?」
「え…?」
ほんとだ…俺泣いてる……。
「なんか悲しい夢でも見た?」
「悲しい夢…。」
そういえば父さんが亡くなる時の夢を見た気が…。
やっぱり思い出せない声。
最近では顔までもぼやがかかってはっきりとわからない。
父は仕事人だったため写真などは一切撮らない人だった。
そのため父の写真は一枚も残ってない。
「どした?蓮」
「…いや、職員室だろ?いってくる。」
「おう!いってこーい!!」
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