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Ⅲ
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まさか。俺は恐る恐る下を見た。いやいや、いくら何でも、オメガだからって声だけでとかないっしょ……?
「女の子だったら、やっぱり高い声だよね。アルトみたいに少し低い声もいいと思うけど」
「ちょっ……!」
その声が刺激的で、俺の腰にくる。何だ、これ。破壊力のある声って、こういうことか……!?
混乱しながらも、下を見れば。それはもう元気でした。
嘘だろおおおおおおおおおおおお!?
パニックになった俺はズボンの中に手を突っ込んだ。やっぱ勃ってる……!
「んっ!!」
一度触れると、手が止まらなくなった。勝手に快感を求めて動かす。
耳元では再生されている織部の声が聞こえてる。
「男の子だったら、声変わりはしてるよね。俺よりも低かったりするのかな」
「あッ」
残念ながら織部の言うような低い声ではなく、織部より高くてまるで女のような声が出た。
普段の声も、織部より低くはない。
「そういえば、オメガにはヒートがあるよね。大丈夫?結構辛いって友達に聞いた事があるけど」
今言うな!!よりによって、今その話題か!!
タイミングの良すぎる話題に、俺は思わず突っ込んだ。我ながら意外と余裕があるようだ。
「私が傍にいたら手伝えると思うけど、これを聞いているってことはいないんだよね」
これ以上聞いたら、親にも聞こえるような声が出そうで。俺は上着を噛んだ。
何とか声を押さえながら手を動かす。もうすぐイキそうだ。
「いつか、君の為のビデオも残しておこうかな。私がいない時に、思い出してもらうために」
「んんッ!!」
織部の独占欲を感じて、俺はイッた。今、織部の目が。声が。本気を表していた。
もしかして、あのディスクの中にあるというのか……!?ヒートになった時の為のビデオが!?
あの本気の目が、嘘を吐いているとは思えない。織部ならやりかねん。会った事もないのにそう思った。
イッた後の余韻で頭がぼんやりしている間にビデオはもうラストまで来ていた。
「明日も、君が幸せでありますように」
織部のその声を最後に、再生が終わった。
ビデオの終わりに必ず言うそのセリフは、余韻の残る俺の身体をもう一度熱で満たすには十分な一言だった。
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