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悪夢Ⅱ ※R
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「はーッ、」
いつもより熱いせいで、簡単にイッた俺は完全に力が抜けて座り込んだ。
冷たい水がかかる。少しだけマシになった気がした。
「雪人、濃いね。普段ヤらないの?」
「……ッ」
冷静になったら、目の前にいるのが薫だとハッキリした。
馬鹿か、俺は。織部がもう、俺の前にいる事なんて有り得ないのに。
こうなりゃ一線を越えてない事だけが救いだ。
「も、いいだろ……、離れろ」
「ハジメテだから手加減したのに。もう正気に戻ったの?やっぱすごいね、雪人は」
薫の様子は、明らかにおかしくなっていた。
俺のヒートに、当てられたか?
呼吸も何とか落ち着いてきた俺は、薫がシャワーを止めるのを見ながらどうやって抜け出すか考えていた。
「いッ!?な、おいッ!」
「あれ?ココ触らないの?オメガってココ気持ちよくない?」
なんか痛いと思ったら、薫は俺の乳首を引っかくかのように何度も弾いていた。
たまに軽く抓んで擦る。正直痛いだけで触って欲しくない。
気付いたらヒートなんてそっちのけで暴れていた。
「やめろ!痛い!痛いから!!」
「本当に雪人って予想外。仕方ない」
薫のアルファらしい顔が近付いて来る。手が下にずれて来て、尻周りに当たる。
ジンジンと痛いだなんて言ってられない、嫌な予感しかしない。
自分では怖くて、最初のヒートの時ですら触れなかった場所。
「こっちを慣らす方が先かな」
「嫌だ、触るな!」
自分以外の体温が、俺を狂わせ始める。どっか行ったはずの熱がすぐに戻って来る。
嫌だ、馬鹿になんてなりたくない。一生見下されたままなんて誰が……!
「大丈夫だって、ね?」
「離れろッ!やだ!」
必死に繋ぐ理性を、溶かしてしまうように体が重くなる。
これ以上触られたくない。俺の本能が、オメガが薫を拒めなくなる。
早く出て行くべきだったんだ。こんなに一緒にいるべきじゃなかった!
「ん゛ッ」
「ホラ入った。ゆっくり動かすね」
そういう問題じゃない。明らかに、俺は。
今の俺は、薫との距離を、線引きを間違えていた。
「抜け……!抜けよ、やめろって……!」
「痛かったら言って、慣れるまで待つから」
絆されてると分かってる、微かな拒絶の声ではブレーキになりゃしない。
後戻りの選択肢が、消えてなくなった。
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