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目の前にはいつも side葵
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さぁ、家を出ようか。
玄関でふぁっと欠伸をしつつ靴を履くと、外から大知にぃが誰かに話し掛ける声。
これはきっと大我との掛け合いに違いない。
嬉しくて靴をしっかりと履かないままに外に出る。
大知にぃの手には黒の日傘。
大我が太陽に弱いから、と持ったものなんだろう。
そして、大我は恥ずかしいから、と日傘を差すのを断った。
「後から痛い目見るのは誰??」
大知にぃの手から日傘を奪い取ってそう言えば留め具を外して、ジャンプボタンを押してばさっと日傘を広げて大我の頭上に掲げる。
だって、さ
これで痛い目見て今日は行けたのに明日はまたいけない、とか嫌だからね。
どれだけおれが待ったと思ってるんだよ。
「ご心配ありがとう。」
ち、と軽く舌打ちされる。
おれが来なければ日傘差さずに学校に向かおうとしたんだろうな。
大知にぃがそうか、じゃあ、って日傘を直すのを待とうとしたのに、その前におれが現れた。
「やけに素直だね……まだ、熱でもある??」
日傘を奪われて空いた手で大我の額に手を伸ばそうとする。
少し生意気いって煽るのはのは構ってほしいから、だよ。許して。
大我は大知にぃと違ってのりがいいから、ね。
大知にぃは真面目だし、優しいから言葉をその通りにとるお兄さんって感じだけど、大我はどんなふざけた対応にもちゃんと応えるお調子者のお兄ちゃんって感じ。
あ、なんだか、大我の方が大知にぃよりも好き……みたいになった。
そんなことはない。
ちゃんと、ちゃんと二人共大好き!!
ずっと、ずっと小さい時から傍に居るんだから。
大我はクラスが一緒だから大知にぃよりも距離が近い……それだけ。
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