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帰宅
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しばらく公園でボーっとしたあと、1ヶ月ぶりの我が家へ帰ることにした。
もう、それしかできることが浮かばなかった
ユキの手紙を握り締めて、誰もいない、静かな道を一人で歩く
1歩踏みしめる度に、ユキから離れているようで、怖かった。
ユキがいないか見渡しながら歩いたけど、気配すらなくて、すぐに家に着いた。
家の前まで来て、ようやく帰ってきた実感が湧く
弟と2人暮らしだけど、両親が海外に行ってるだけだから、元々住んでいる一戸建ての家で暮らしている。
2人じゃ、広すぎる、大きな家だ。
何も変わっていない玄関をそーと開けた。
鍵が開いたままで、都合はよかったが、無用心さに眉間にシワがよる。
「・・・ただいまー?」
物音を立てないように、静かに廊下を進んでリビングに入る。
すると、そこにはソファで眠る弟の奏の姿があった。
「ただいま、奏、ごめんな、一人にして・・・」
さっき、俺の携帯を確認したら、ユキが気を利かしたのか、はたまた、バレないための作戦か、定期的に俺になりきって、奏に連絡してくれていた。
それに、最後には「もう帰るから」と、送られていた
ったく、俺にも言っとけよな
「涼ちゃん、もう、監禁やめるねー?」とかさ、ユキ言いそうじゃん
うわ、簡単に想像できて怖い
・・・はぁ
今まで1ヶ月も家を空けたことがなかったからか、ユキがいないせいなのか、自分の家なのに無駄に居心地が悪かった
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