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探り
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「神崎ユキー???」
「そう。聞いたことねぇ?」
帰り道、拓海にユキのことを聞いてみたら、悩み抜いたあと、やっぱり知らないと答えられた
「なに?涼の知り合い?」
「うん、まぁ、そんなかんじ。どこにいるか、わからねんだけどな・・・」
「へー、それで探してんのか!なんで?連絡とかつかねぇの?」
「顔と名前しか知らねんだよ」
「は?そんなやつ、なんで探してんの?なんかあんの?」
普通に考えたら、そうだよな
顔と名前しか知らないなんて、他人も同然だから
核心を突かれたようで、なんとなく引け目を感じる
「あー、いや・・・知らねんならそれでいいんだ、悪いな」
「ふーん、まぁ、なんでもいいけどな!俺、よくわかんねぇから、翔太にも聞いとけよ!」
そう言ってげらげらと笑う拓海
あんまり深く考えないのが、拓海の良いところかな
うーん、拓海も全く心当たりがないなら、学校関係ではないか
あいつは、俺のこと知ってたわけだし、なんの関係もないわけでは、ないと思うんだけどな
目をつむって、ユキとの会話の記憶をできるだけ細かく思い出す
『久しぶり、涼ちゃん』
『・・・やっぱり、覚えてないんだね』
『涼ちゃんのこと、忘れるわけないじゃんー』
言葉一つひとつから、絶対に今までに会ったことがあるはずだと確信はしている
けど・・・
「あー、ダメだ。わかんねぇ!」
「うぉっ、いきなりなんだよ!ビビったじゃねぇかよ焦らすなよ。まぁ、焦ってねぇけどな!」
「・・・わかったから、うるさい」
・・・考え過ぎて禿げそう
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