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約束の場所 ユキside
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ジャングルジムのてっぺんから、少し大きくなった気持ちで公園を眺める
やっと、頭が冷えてきた
それと同時に涙がぽろぽろとこぼれ落ちる
「うぅ、っ、ううぅっ、あっ」
朝からずっと、この公園で涼ちゃんの姿を探していた。
少し似た人が通っただけで、息が止まりそうなくらい心臓が高鳴って
でも、すぐ見間違いだって気づいては肩を落とした
どれだけ期待しているか、どれだけ涼ちゃんに会いたいか、自分に思い知らされる
「涼ちゃん…ぐすっ、会いたいっ、なぁ」
涼ちゃんの家だって知ってるし、待ち伏せしようかなぁ
ーー会わないって決めたのに?
見るだけなら…
ーー意思、弱すぎ
でも、ほんとにちょっとだけ
ーー涼ちゃんの迷惑
でも…でも…
ーー1ヶ月、幸せだったでしょ
そう、だよね、欲張りだ…
ーーよし、もう帰ろう
うん…いや、もうちょっとだけ
もうちょっとだけ。
自分の中にある欲と葛藤する…
「はぁっ…はぁ、はぁ…」
そんな中、息をあげながらユキに近づく、ある一人の人影
涙で滲んだ目と、葛藤で必死に頭をかかえていたユキは、その気配に全く気づかなかった…
「…ユキっ!!!」
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