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The wing which died surely turns into love
白色に飲み込まれる意識
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俺、見ず知らずの奴に犯されながら、死んじゃうのか?
……なんか、みっともねぇ。
ぼんやりとする意識の中で、後悔にも似た感情が、膨れ上がっていた。
ずるりと抜かれたぺニスに、食むものを失ったアナルが、ひくひくと蠢く。
くるりと返された身体に、男の姿が、ぼやけ映る。
男の髪は黒いと思っていたのに、今、目の前に見えているのは、黒に近い灰色の髪。
ただの、光の加減……、だろうか。
さらさらふわふわと揺蕩う髪に、瞳を奪われていた。
背後には、エフェクトでもかかっているかのように、キラキラと輝くような白が見えていた。
逃げるなら、今だと思うのに、四肢には、微塵も力が伝達しない。
目の前の男は、再び、俺の中へと侵略する。
「ぅ、ぁはっ………」
ずるずると簡単に飲み込んだぺニスに、身体中の力が抜ける。
男の指が、俺の口の端についていた唾液の泡を拭った。
引かれる腕に上体が起こされるも、まるで骨のない軟体動物のような俺は、目の前の男へと撓垂れかかった。
男は、俺を抱き締めるように腕を回し、右手で背をゆっくりと撫でる。
「ん……、…………はぁ、ぁ」
さっきまでの、ぼんやりとしていた意識が、少しずつクリアになっていく。
なんとなく、目の前の高い体温に安堵する。
無意識に回した腕で、男の腰に抱きついていた。
意識が覚醒すればするほどに、下腹部に広がる快感に、身体が震えた。
「な、んか……」
ぼそりと放った俺の声に、男は、問うような雰囲気を向けた。
目の前の相手が知らない人物だというコトも、こんなことを言うコトも、おかしいのに、想いが口から零れていく。
「……気持ち良すぎて、死にそう…だった」
ははっと、小さく乾いた笑いを零す俺。
男は、俺の後頭部をくしゃりと撫ぜた。
「殺さないよ……」
″死なない″……ではなくて。
男は、″殺さない″と言った。
まるで、目の前の男のせいで、俺が死にそうになったかのように。
胸の奥から這い上がる、なんとも表現のし難い感情。
触れたくて、堪らなくなる。
俺は、男の腕の中から逃れるように、身体を起こす。
灰色の髪の隙間から見えた顔は、不思議そうに俺を見やる。
男の頬を両手で包み込み、顔を寄せる。
男の身体が、微かに強張った気がした。
それでも、俺はそのまま男に、口づけた。
俺の目許へと伸びてくる男の手。
指の隙間から見えたのは、左側にだけ広がる真っ白な大きな翼だった。
伸びてきた片手が、俺の両のこめかみを掴む。
真っ白な液体が広がるように、俺の意識が闇に飲み込まれていった。
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