アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
The wing which died surely turns into love
痛みは見えないふりをする
-
月香の身体が落ち着いたところで、シャワーを浴び、眠りについた。
目を覚ました早朝。
深い寝息を立てる月香の穏やかな顔を、ぼんやりと眺めていた。
オレのコト、音里だと思わせればいいんじゃないか……?
不意に、不埒なコトを思いついてしまった。
寝入っている月香の瞳を覆うように手を翳し、軽い呪縛をかけた。
オレのコトを、音里だと思うように。
封じ込めている想いを吐き出せるように、少しだけ、箍を外させる。
月香の服をそっと脱がせ、柔らかく身体に手を這わせる。
まだ、夢の中に居る月香を揺り起こす。
少しずつ激しく、月香を求める。
「ん………」
夢の縁から目覚め始めた月香。
「月香……、好きだよ」
音里に似せて、声のトーンを落とし、言葉を紡いだ。
月香は、オレの言葉に、嬉しそうに微笑んだ。
月香の視界はぼやけ、オレの姿形、声色までもが、音里となる。
今、月香が見ているのは、オレじゃない。
月香に、バレぬようにかけた幻影。
言葉に嘘はないのに、酷く虚しくなる。
でも、その虚しさは、見ない。
見えないふりをする。
月香に求められていると、錯覚する。
柔らかなままの月香のアナルへと、指を挿れる。
絡むように、せがむように、月香のアナルがオレの指を食む。
「月香………」
耳許に唇を寄せ、掠れた音で、月香の名を呼んだ。
……絞まった。
指に絡む内壁が、きゅっとオレの心ごと絞め上げる。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
89 / 110