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僕に名前はない。だけど、それに不便はしてないかな
だって、魚達と話すのに必要ないからね
でも魚達は名前は必要だと口々に言う
…まぁ、別にいらないわけじゃないんだよね……
でも、自分でつけるのも嫌だし…魚達は皆揃って僕のことをプリンスって呼ぶから問題ないし…
…だから最終的に必要ないって結論になっただけ!
…………でも、やっぱり欲しいかな…
小魚達「プリンスー!」
「っ、何?」
小「あのねあのね!何か変なものが浮かんでたの!」
変なもの?
小「違うよー。変なものじゃなくて船だよー」
小「そこにねプリンスにそっくりな人が
たくさん乗ってたの!」
小「違うよ!そっくりじゃないよ!」
小「そうだよ!見た目は全然綺麗じゃないし、
ヒレとかもないじゃん!」
小「でもさー、ここから上がプリンスと
同じなんだよねー」
ああ、人間のことね…。そういえば、捕まえられそうになったことはあるけど、話したことはないな…
「人間と話してみたいな…」
そう呟くと小魚達が駄目だよ!危険だよ!などと騒ぎ出す
小「人間は僕達を食べるんだよ!」
小「そーだよ!尖ったものを口に引っ掛けたり、
体に突き刺してきたりするし、網ってやつで
閉じ込められて陸に上げるんだよ!」
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