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9 sideラウト
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♪~♫♪~
ラ「これは…声か…?」
この先に誰かいるみたいだな…
ラウトはチンピラを倒した後、森の中を歩いていた
声の聞こえる方へ歩いて行くと、次第に木などの植物が少なくなる代わりに、石や岩が増えていった
ラ「ここの中からだな」
ラウトの前には洞窟のようなものが広がっていた
女の声か?いや、違うな…それにこの歌、聞いたことのない言葉だな…
奥に向かって足を進めていると、歌を歌いながら楽しそうに何かを作っている後ろ姿が見えてきた
子ども?いや、なんで裸っ!?…え?…アレは鱗…か?
まさか…本当に人魚なんていたのか…?
近づいて行くと、ピタリと歌が止まり、その主が振り返る
ラ「お前…」
「っ!?」
人魚は驚き逃げようと動く。しかし、すぐに動きを止めた
人魚は1度逸らした視線をラウトに戻す
見た感じはやっぱり男か…男であの声……それに何であの時あそこにいた?
じっと見つめ合い、ラウトは口を開く
ラ「お前、この前のだよな?」
「…………」
見つめ返すだけか…
ラ「お前って人魚…なのか…?」
「…………」
ラウトはそう言いながらゆっくり歩を進めた
ビクビクしてんな…それに、表情隠してるつもりなんだろうけど、バレバレだぞ…
変に刺激してまた逃げられるのもな…
そうこうしている内にラウトは人魚目の前まで来た
ラ「名前はあるのか?」
「…………」
ラ「…触っても、いいか?」
ラウトがそう言いながら手を伸ばす
もう少しで人魚の頬に触れようとした瞬間、人魚は滑るように背面から海に飛び込んだ
ラ「なっ、」
ラウトは岩に登り海を覗き見た
見えない……やっぱり無理だったか…
そんなことを考えていると、後ろでジャリッと石を踏む音がした。バッと振り返るとそこにはさっきの男が1人で立っていた
ラ「今度はなんだ。今俺、すげぇ落ち込んでんだけど」
岩の上に立ちポリポリと頭をかいていると、男は言った
「殺す」
ラ「だーかーらー、それは…」
バンッ
ラ「あ゙っ…」
大きな音が鳴った直後、右脚に激痛が走った
クソッ、コイツ銃を…
ラウトは懐から自分の銃を取り出すと間髪入れずに2回引き金を引いた
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