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こ、この人何言ってるの!?
流石のカイルも驚きの表情を浮かべた
船員「せせせっ、船長っ!何言ってんすか!」
カ「僕、男なんだけど…」
ラ「知ってる」
知ってるって、じゃあ尚更ラウトは何を言ってるの?しかも、ラウトは人間で僕は人魚なんだけど!
カ「それに僕人魚だから、乾いたらダメなんだけど」
現に既に乾き出してるし、鱗が剥がれないかすごく不安…
ラ「定期的に水遊びしたらいいだろ?」
………ラウトさん、そういう問題じゃないです…
カ「いや、だからさ、無理だって言ってんの」
ラ「俺のこと嫌なのか?」
カ「嫌じゃないけど、そういう問題じゃないでしょ」
だって、嬉しいんだから。だから気持ちの問題じゃなくて、生きる場所的に……ん?あれ?
ラ「じゃあ何だよ?」
なんで嬉しいの?
レ「ラウト、その子が困ってるよ」
シュ「ごめんねー、人魚さん。ウチの船長、
なーんかボケてるとこがあるんだよねー」
僕…もしかして……
カ「謝るほどじゃないけど、
話が噛み合ってない気がするのは僕だけ?」
レ「いや、ここにいる全員思ってるから安心して」
ラ「おい」
シュ「そんなことよりさ」
ラ「お前らな…」
シュ「人魚さん、その…乾き?始めてない?」
カ「え?」
ラ「あ?」
カイルは自分を見る
カ「あ…僕の鱗…」
わー!どどど、どうしよ!僕の鱗が剥がれかけてるー!
ラ「えっ!どうしたらいいんだ!」
カ「とりあえず海に落として」
ラウトは分かった!と言ってカイルを離した
カイルはザブンと音を立てて海の中に潜った
鱗はっ!…あー、よかったぁー。元に戻ってたー!
きゅうきゅう?
きゅー…?
シャチ達が大丈夫?などと言って心配して寄ってきた
カ「大丈夫だよ。ねぇ、君の背に乗せてくれない?」
きゅう
カ「ありがとう」
カイルは水中でシャチの背に座る。そして、海面に上げてくれるよう頼んだ
シャチはカイルに言われた通り自分の背が海面に出るまで浮き上がった
ラ「カイル!すまない、大丈夫か!」
カ「大丈夫」
ラ「本当か?」
カ「嘘ついてどうするの」
ラ「はぁ…よかった…」
うん、やっぱりそうだ…。僕、あの人のこと好きになっちゃったみたい
ラウトがそう言って手すりの部分に伏せり、人魚がそんなことを考えていると、カイルを背中に乗せているシャチが話しかけてきた
カ「あー、それいいね
君って結構イタズラ好きでしょ?」
きゅう!
僕も悪戯は大好きだよ。だって楽しいもんね!
それに、ラウトのいろんな表情をもっとたくさん見てみたいし!
シュ「ラウト。せっかくの恩を
仇で返すところだったね」
ラ「本当にすまない、カイル」
カ「大丈夫だよ。でも、」
カイルがそう言うとシャチが動き、カイルを尾ビレで上に飛ばした
シュ「わー!人魚さんが飛んだー!」
カイルはラウトを目掛けて一直線に飛んだ
ラ「えっ、ちょっ、待て待て待てー!」
慌てるラウトにカイルは、クスリと笑う
カ「お返ししないとね」
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