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見つけた…あの船だ!
カイルは掲げている旗を見て確信した
やっと…やっとラウトに会える。ラウトどんな顔するかな?
カイルは最初に船の上の様子を見た時と同じようにしてよじ登る
そして、また同じ場所から甲板の様子を伺う。そこには荷物を運ぶ人、何かを相談する人、眠そうにしている人などたくさんの人がいた
あ、あの人…確かラウトとキスしちゃった時に甘々って言ってた人だ。あの時はすごく恥ずかしかったな…
シュカの名前を知らないカイルはそんな事を思い出して顔を赤くした
レ「ラウトー、そろそろ起きてください」
ラ「おー…」
っ!
カイルはその声がした方へ顔を向けた。そこには頬を引っ張られながら眠そうにするラウトが居たのだ
ラウト……
あ、そうだ!こんなことしてる場合じゃない!魔女に教えて貰った呪文を唱えなきゃ
カイルはラウトと別れた後、そのまま魔女の居る洞窟に向かい、人間になれる呪文を教えて貰っていた
代償があるのはしょうがないけど…でも……。いや、これもラウトに会うためだ!頑張らないと!
カイルは意を決して、教えて貰った呪文を唱える
すると、全身が淡い光で包まれた。ヒレが2つに裂け2本の脚が現れる。そして、鱗が消え、上半身と同じ色に変わると淡い光が消え、正真正銘人間の脚が現れた
そして、いつの間にか真っ白なワンピースを着ていた
んー、何か着ているの違和感あるけど人間に合わせないとね。魔女にも不用意に脱ぐなって注意されたし
えっと、足で立つんだよね…?
カイルは足にぐっと力を入れる
おっ、案外立てる
カイルは腕や足に力を入れ船の手すり部分を乗り越えた
カイルの顔は皆に知れていたため、攻撃や威嚇はなかったものの、その姿を見た船員たちがザワつく
そんな船員達に向かって、カイルはしーっと指を立てた
そして、まだカイルの存在に気がついていないラウトとレイリスの所へゆっくりと歩いて向かう
歩くって難しいな…バランス取れない……
レ「全く…海図の所で待ってるから、早く来てよ」
そう言ってレイリスは振り返る。レイリスは自分の方に向かって歩いて来るカイルを見て目を見開く
カイルもまずいっ!と思ったものの、止めるすべがなかった
しかし、声を出しそうになったレイリスの口を音もなく近づいたシュカが急いで塞ぐ
そして、カイルに向かってウィンクをしてそのままレイリスを連れて行った
後でお礼しなきゃ
カイルはシュカに感謝しながらラウトに近づく
そして、仰向けに寝転がり目を瞑っているラウトの真横に立った
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