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ラ「そんじゃ、俺はこれとこれにする」
ラウトはそう言ってペンダントとアンクレットを取った
カ「つけれる?」
ラ「いや。ペンダントはつけてくれ」
カ「いいよ。後ろ向いて屈んで」
ラウトはカイルに言われた通りにカイルの前に屈んだ
ラ「こうしてるとさ…耳のコレ、つけてもらった時の
こと思い出すな」
自分の右耳につけている耳飾りを触りながらそう言った
カ「そうだね。でも、あの時は半分以上海の中
だったけど
それにしても、脚を撃たれて溺れかけてるラウトを
見た時はどうしようかと思ったよ」
あそこで助けたから、今またこうやってラウトに会えてるし、リスクを負ってまで魔女に人間になる呪文を聴いたんだもんな…
ラ「俺は溺れ死にそうになった時、お前に触れときゃ
良かったなって後悔してたな」
カ「へぇ。で、実際に触れた時の感想は?」
助けてなかったらラウトはもちろん、人間と関わることも、僕自身が人間になることもなかったと思うと、今が凄い状況なんだなって改めて思うよ
ラ「すげぇ、柔らかかった」
カ「僕ってそんなに太ってたっけ?」
手を止めて首を傾げるカイル。ラウトは振り向き人差し指でカイルの唇をふにっと押した
ラ「いんや、ここの話」
カ「…変態」
レ「おーい、お2人さーん。俺らまだ居るんだけどー」
ラ「なんだ、まだ居たのか」
カ「ごめん、レイさん」
レ「カイル君はいーんだよ
悪いのは全部ラウトだから」
ラ「うわ、ひっで」
シュ「ねぇ。そんなことよりさ、溺れ死にそうに
なったって…何?」
シュカの顔は口元だけが異様な程はっきりと三日月型になっていた
シュカさん…目が笑ってない……
ラ「あーっと…」
カ「右脚を撃たれて海に落ちたから助けただけだよ
怪我の処置も終わってるし、傷跡もないはずだよ?」
シュ「ラウト、右脚見して」
有無を言わさぬような口調で言うシュカにラウトは、はあ…と溜息をつき足の付け根まで裾をめくった
その間にカイルはペンダントの留め具をはめた
ラ「な?もうないだろ?コイツが巻いてくれた布の
効果で、傷も痛みも跡形もなくなった
布も失くなっちまったが…」
カ「あの布は1度だけ使えて、使ったら跡形もなく
消えるから大丈夫だよ。説明してなくてごめんね」
ラ「そうなのか。大丈夫、ありがとな」
じっとラウトの脚を見つめたシュカはカイルに視線を移して、お礼を言った
シュ「カイル君、本当に船長を助けてくれてありがとう
その布凄いね。俺も見てみたかった」
カ「どういたしまして
あの、布の存在のことは秘密にしてほしい」
カイルはお願いします、と頭を下げる
そう言ったカイルを見て、レイリスとシュカは勿論だと言って頷いた
カ「ラウトも…約束してくれる?」
カイルは顔を上げてラウトを見た
ラ「俺がお前の願いを断るかよ
もちろん、俺も誰にも言わねぇから安心しな」
ラウトはそう言って、カイルの左手の甲んにキスを落とした
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