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あれから船長室に戻り、袋を漁って目的の物を手に取り、部屋の前で待機していたオスカーと共に医務室に向かった
医務室に戻るとテティスはハイドラに支えられながら起き上がっているところだった
ハ「カイル君。君さえ大丈夫なら、
その…治療の様子を見たいんだが…」
カ「見ても構わないよ。寧ろハイドラさんに覚えて欲しいな」
ハ「わかった。ありがとう」
カ「ラウトとオスカーさんはどうする?」
オ「俺は医務室の入口で見張りをしてるんで外に出てます」
そう言って、オスカーは部屋の外へ出た
ラ「俺はこの場で見とく」
カ「わかった」
よし、やりますか!
カ「まずは、軽傷ではないけど、
比較的軽傷に近い鱗の方から始めるよ」
テ「お願いします」
カイルはハイドラと一緒に巻かれていた布を取っていった
んー、幾ら上半身よりはマシとはいえ、酷いなぁ…
そう思いながら自分が持って来た瓶を取り出し、栓を抜いた
ハ「カイル君、その瓶の中身は塗り薬なのか?
すごい色をしているが…赤い色の薬なんて初めて見た」
カ「そうだよ。まぁ人間界では流通してない物だね」
と言うより、流通する事はないけどね
それにしてもこれ、液状のままでしか作れないのが難点なんだよなぁ…もう少し固まれば垂れる心配もないんだけど…
カイルはその瓶をハイドラに差し出し、掌に垂らして鱗の向きに沿って優しく塗り込むよう指示した
カ「痛むだろうけど我慢してね」
テ「それは、大丈夫です、けど…」
テティスは明らかに動揺していた
カ「どうかしたの?」
テ「その薬って、まさか…」
へぇ、知ってるんだ
カ「そのまさかだよ」
そう言いながらテティスの鱗部分に塗り込むカイルを見て、テティスの顔がサァーと青ざめた
テ「そんな貴重な物を私なんかのためにっ…!」
ラ「そんなに貴重なものなのか?」
テティスはその問いにこくこくと頷く
テ「私の勘違いでなければ…その薬って、クローフィ…」
カ「テティス当たり。この薬には血が入ってる」
ラウトとハイドラはカイルの言葉を聞いてギョッとした
カイルは言葉を続ける
カ「薬は使ってこそ薬だよ?別にこれが最後でもないし、
無くなったとしてもまた作るから問題ないよ」
テ「っ!…貴重な薬をありがとうございます」
カ「その代わり、絶対良くなってよ?」
テティスは、はい!と大きく頷いた
ハ「ちなみにだけど、何の血なのか教えてもらえたりする?」
カ「僕の」
ハイドラは驚き、えっ!?と声を上げ、ラウトは目を見開いた
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