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カ「人魚に使う薬で1番効くのは、歌と同族の血だよ」
作り方は秘密ね、と言ってカイルは手を動かし続けた
そういえば、マンタ達の話を否定したけど、クローフィのことを考えると不可能ではないか…
人魚同士だけと思っていたけど、人間にも効果があるってだけだもんなぁ…こりゃ、本格的に気をつけないと危なそうだね
カ「ハイドラさん、そこ塗りムラがあるよ」
カイルの声にハイドラはハッとして、すまねぇと謝り、手を動かした
すると、ラウトがカイルに向かって声をかけた
ラ「なぁ、カイル。1つ聞いてもいいか?」
カ「答えられるかどうかは内容によるけどね」
ラ「お前の血を薬に混ぜる時、肌を切るのか?」
カ「切らないよ。特殊な方法で抽出するから」
ラ「そうか…」
振り返ってラウトの顔を確認すると、それなら構わないと言うような顔をしていた
僕の心配をしてくれたんだよね…変態のくせにこういうことに敏感だよねー。あ、変態とは関係ないか
カイルはクスッと笑いながら、ヒレの先まで丁寧に薬を塗り込んでいった
カ「よし、とりあえず鱗とヒレは終わりかな
あとはさっきまでと同様に海水で浸した布を巻いておくだけ」
テ「ありがとうございます」
カ「ハイドラさんにお願いがあるんだけど…」
ハ「なんだ?」
カ「このクリームを朝と夜の2回、尾に塗って欲しいんだ」
ハ「これは?」
カ「保湿剤って言えばいいのかな?鱗を保護するクリーム
海藻とか色々をすり潰して作ったやつ
朝と夜の2回絶対ここに来れるとは限らないし」
まぁ来れるだろうけど
ハ「わかった。今日の夜からでいいか?」
カ「そうだね。クローフィが染み込んだのを確認してから
塗りたいから、夜からがちょうどいいかも」
カイルはさてと、と言って立ち上がる
カ「僕は残りの治療に必要なものを取りに行ってくる」
ラ「今からか?もうすぐ日が沈むぞ?」
それもそうか…
カ「じゃあ、明日からで」
ラ「だったら、その付近まで船を走らせるから、
さっきの海図があった部屋に行こう
それと飯だ。一段落したからか腹減った」
カ「ありがとう。そうだね、僕もお腹すいた」
ラ「そーいや、人魚って本当は何食うんだ?
テティスには穀類をすり潰したものを流し込んでたけど」
カ「魚以外なら何でも食べるけど、主食は果実かな
海中に実る物とか陸の物とか色々」
ハ「テティス、お前も今日は食べれそうか?」
テ「はい。生きるって決めましたから
私も今日からもっと食べます」
ハイドラはその言葉を聞いてニカッと笑い、そうか、と言ってテティスの頭を撫でた
テティスの頬が少し赤くなっていたことに気がついたのはカイルだけだった
これは、今度愛称呼びを提案してあげないとだね
カイルはクスリと笑った
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