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船底が見えてきた!海面まで後少しっ…!
垂直だと食われる…前に飛べば…いや、あっちの方がジャンプが低いはずだからどの道ダメ…
となると、一瞬でも動きが鈍るように背面に飛ぶしかない
もう一度背後に視線を向けると、軽く口を開けた状態の鮫がすぐそこに居た
そう易々と捕まって食われるもんか
「お前の胃袋に収まる予定は無いんだよ!」
カイルは思い切り空中へと飛び上がる
船の方に視線を向けるとラウトの姿が一瞬見えた気がした
ザブン、と音を立て水中に戻る
さすがにこの距離だと何となくしか見えないか…でも、向こうには確実に見えたはず
鮫はカイルの後を追い続けた
「執拗い!僕はあんたの胃袋に収まる予定なんてないの!
さっさと諦めてくんない?」
カイルは後ろに居る鮫を見ながらそう言葉を発した
しかし、鮫はその言葉に答えることなく追い続けた
…もう、体力の限界。早く…
鮫との距離が縮まる
尾ヒレと鮫鼻先まであと1mとなったその時だ
「♪ ♫♬♩♪♬︎~」
来たっ!
そう思った次の瞬間、カイルのプライナ色の髪が光り輝く
「…如何なるものから我を守れ」
すると、カイルの周りにシャボン玉の様な丸い球体が現れ、全身が包まれた
鮫がそれに体当たりをしても、歯を立てても破れることはなかった
体がボロボロなのに力を使ってくれてたんだ…早く戻ろう。お礼しなきゃ
でも、その前にこいつをどうにかするのが先か
カイルは両腕を左右に広げ、掌を海面に向けた
すると、掌に光が集まりだした
力を使うのは…ラウトを助けた時以来だなぁ…
そう思いながら鮫を見据えた
両腕を上に持ち上げる
「暗闇を貫く光よ、我が手に集まり、切り裂けっ!」
両手を思い切り振り下ろす
すると集まっていた光は鋭い光線に変化して鮫を真っ二つに切り裂いた
カイルは、ふぅ…と大きくため息をついた
焼き切ったから血の量は最低限に出来たかな?
そういえば…人間って鮫食べるかな…?
まぁ、歯はアクセサリーに使えるけど…
…とりあえず重いし、ヒレがあって持ちやすい方の内蔵引き抜いて半分だけ持って行こ
早くしないと他のが群がってきちゃう
カイルは臓物を抜き取り、軽く中を海水で洗い海面に向かった
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