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カイルは、ぽんぽんとテティスの背中を子供をあやす様に叩きながら、テティスに話しかける
カ「元の姿に戻った訳だけど、これからどうするの?」
その声に、カイルの胸に顔を埋めていたテティスは顔を上げ、涙を拭いながら答える
テ「そうですね…海に戻ろうと思います
もちろん、住処を変えてですが」
カ「ふーん、ハイドラさんはいいの?」
ハイドラの名前を聞いた瞬間、驚いたものの、すぐにその表情は曇った
テ「そう…ですね……良くは無いですけど、
望みはないでしょうから……
カイルさんとラウトさんみたいな関係でもない、
ただの医者と患者でしたから…」
あっ、と声を上げてテティスは言葉を続けた
テ「でも、お礼も兼ねてですけど、
アクセサリーは送ろうと思ってるので、それで…」
んー、じれったいなぁ…
カ「なら、望みがあればいいんだよね?」
テ「え?」
ラウトの隣に立っていたハイドラに目を向けた
もちろん、2人の方に目を向けていたハイドラと目が合った
カイルはちょいちょい、と、ハイドラをもう片方の手で手招きした
ハイドラはなぜ自分なのか不思議そうな顔をしながら、2人に近づく
テ「ちょっ!カイルさんっ!」
慌てるテティスに構うことなく、カイルはハイドラが近くまで来ると話しかけた
カ「ねぇ、率直に聞くけど、結婚してる?」
ハ「え?してはないけど…なんで?」
テティスは口をパクパクとさせながらカイルを見つめる
カイルはそんなテティスの姿が視界に入っていないかのように、しれっとしていた
カ「なんでもない。とりあえず一旦、
テティスの尾にまた布を巻いて貰えないかな?」
ハイドラは了承し、海水で湿らせた新しい布をテティスの尾に巻き付けた
ラウトは船員達に持ち場に戻るよう促す
カイルの周りに居るのは、ラウト、テティス、ハイドラ、レイリス、シュカ、オスカーの6人になった
カ「そうだ、オスカーとハイドラさんに
アクセサリーを渡しておきたいから、後で時間ちょうだい」
そうだ、ヘンリーさんにも渡しに行かなきゃ。ラウトの育てのお父さんだし、ご飯でお世話になってるしお礼も兼ねて、ってことで
オ「りょーかい」
ハ「分かった」
カ「テティスにも渡しておくね」
テ「わ、分かりました
私も作ったらカイルさんに渡しに来てもいいですか?」
カ「もちろん。僕の友達は主にシャチ達だよ。テティスは?」
テ「私はイルカ達です」
あ、良かった。主な捕食対象だったらどうしようかと思った
テ「カイルさん。確認なんですけど…」
カ「ん?」
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